参照先はWikipedia以外にもうひとつあったほうがいいね
Wikipediaって超絶便利ですよね。
なにかを調べようと思って検索したらだいたいいちばん上にWikipediaが表示されるし、最近はGoogleで人や地名などの固有名詞を検索すると右側に「これだろ?」って感じでWikipediaのサマリーが表示されるようになってますね。
ぼくも芸能人の名前とかでよく検索するのでしょっちゅうWikipediaを見ています。昨日も「恋空」に出てる大原櫻子を検索しました。かわいいですからね。
Wikipediaの正確性
ところでWikipediaに掲載されてる情報ってどのくらい正確だと思いますか?
情報というのは質・量それぞれの視点でチェックする必要がありますね。具体的には
- そこに書かれている情報に虚偽はないか
- そこに書かれている情報に漏れがないか
ということです。
結論からいうとやっぱり不十分なんです。まちがいはけっこうあるし、載ってない情報もかなりあります。でもこれはしょうがないんですよね。それが有志によってつくられるデータベースの宿命ですし、「まんがseek」にも同じことはいえますから。
こうしたデータベースは編集メンバーの知ってる情報しか埋まらないので、当然漏れは生まれますし、出典があいまいなまま記載してしまう人がいると正確性も担保されなくなります。
(Wikipediaでもよく「出典明記」と書かれてる箇所がありますね)
感覚的にはWikipediaのデータって95%くらいの精度だと思っていて、これは池上さんの話す内容と同じような感じです。
これは一般的にはとりたてて困らないんだけど、いざ専門的な内容とか、正確さが求められる状況になると意外と頼りにならないレベルです。
だからWikipediaがダメだって話じゃないんです。
冒頭に書いたようにぼく自身、Wikipediaのヘビーユーザーだし、これまでに寄付もけっこうしてます。
だけど「Wikipediaだけじゃダメ」とも思うんですね。本来、事実情報というのは正解がひとつしかないわけだから一箇所で管理されてればいいんだけど、そこに不安がある以上、もう一箇所の比較可能な参照先が必要なんです。
じつはこれが10年お休みしてた「まんがseek」を復活させようと思ったひとつの動機です。
あだち充のデータで比較
ひとつ、具体的に見てみますね。
昨日メンテしたばっかりなので、これを使うのはアンフェアな感じもしますが、あだち充先生のページです。
登録されている作品数は短編長編あわせて、Wikipediaが67作品、「まんがseek」は82作品です。Wikipediaではデビュー直後に描いた作品がけっこう抜け落ちています。
「まんがseek」ではたとえば以下のようなネット上のファンサイトを参考にさせていただいてデータを補完しています。
余談ですが、こういう90年代に公開されたホームページってその後更新されずに放置されてるところが多いので、せめてデータだけでも残していきたいですよね。けっこう貴重な資料がアップされてますし。
そして最優先は現物確認です。2000年代に運営してたときはうちには3000冊くらいのマンガがありましたけど、最近またちょこちょこと買い集めています。
(マンガ喫茶で確認することもあります)
なお、これはあえて「まんがseek」のほうが充実してるページを取り上げただけで、全体で見ればWikipediaのほうが充実しているページのほうが多いと思います。なにせ10年間更新してませんから。
だけど、このように「Wikipediaの情報を鵜呑みにせず、複数のネット上のソースにあたり、可能なかぎり現物をチェックする」ようにして、メンバーはデータベースを編集してるんだってことは知ってほしいし、だからぶっちゃけかなり手間と時間のかかる作業なんですよね。
ぼくらがメンバーを募集しつづけるのは単純にWikipediaをコピペしてるんじゃないので、(Wikipediaを質量ともに凌駕できるような情報にするために)ひとつずつ確認しながら進めていくと何人いても足りないんですよね。
なので手伝っていただけるとうれしいなーと心から願ってます。
「データベース編集する時間があるなら、マンガ読むよ」ってご意見はめちゃくちゃよくわかるんですけど、ちょこっとだけお時間をいただけるとありがたいです。